- 2006年2月26日 15:10
昨日、練馬で設計した店舗付集合住宅の定期点検に行った帰り、東陽町のGallery A4で行われている、建築家長倉威彦氏の「未構築展」(2月28日まで)を見てきました。
長倉氏の未構築シリーズは、近代建築初期の巨匠達が色々な事情で実現できなかったプロジェクトを最先端のコンピューター・グラフィックスを使って構築、映像化したもので、今回の展示では、テラーニとリンゲージによる「ダンテウム」、タトリンの「第三インターナショナルのためのモニュメント」、コルビジェの「ソビエト宮」「フィルミニの教会」、ミースの「曲面構成のコートハウス」、アールトの「アルトステッテンの教会」、マイケル・ウェブの「ドライブイン・ハウス」の7点がCGで製作された映像と図面で再現されています。
左のデータ(The Danteum MIT)は、テラーニとリンゲージによる「ダンテウム」はムッソリーニの依頼によってローマに計画され、ダンテの「神曲」をテーマとした作品です。
地獄、煉獄、天国と「神曲」に登場するそれぞれの場面をモチーフに構成され、特に天国の空間は100本のガラスの列柱で表現されています。そこは、現実にありそうで、あり得ない空間なのだけれど魅惑的な空間でした。
諸般の事情で実現しなかったこれらの作品の中に、建築家たちの見果てぬ夢と情熱を感じ取った一日でした。
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