- 2010年2月18日 16:15
- Books
「ミューズが微笑む都市」は、1964年以来、イタリア・ボローニャの都市計画局長をつとめ歴史的都心部の、再生による都市再生を理論的かつ実践的に指導し
てきたピエル・ルイジ・チェルヴェラッティによる著作。その手法は中央政府に頼らず社会的協同組合という形と共にボローニャ方式として広く知られている。
実は、この本にたどりついた所以は、まちづくり仲間が井上ひさしさんのボローニャ紀行に、まちづくりのヒントがいっぱいつまっているので是非と薦められたことがきっかけ。
「ボローニャ紀行」には、共に生きる、自立、温故知新、街を愛する気持ち、日常の生活を大切にする、そして、小さな行いを皆が支援するファンド。。ボローニャ的にいいかえるならば社会的協同組合などが具体的に紹介されていた。
読後の感想として、これらのキーワードは、なにもボローニャ特有のものでなく、かつての日本にもあったように思った。戦後(もう古い?)すごい勢いで、突っ走ってきて、忘れたり、置き去りにしてきたもの達であったのではと。「ボローニャ紀行」に紹介された、ボローニャの都市再生についてもっと知りたいと思い創造都市への挑戦―産業と文化の息づく街へなど読み進むうち、この「ミューズが微笑む都市」にたどりついていた。「ミューズ。。」の中にあげられているイタリアの主要都市の現状と、今の日本の都市の抱える課題が重なるように思えるのも不思議。
これからのことを考えると、私たちが置き去りにしてきたものをもう一度発掘することが大切な作業だと最近強く思う。
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Comments:2
- tap 2011年4月25日 11:48
はじめまして。ボローニャ方式で検索してヒットしたので読ませていただきました。
僕自身も、「ボローニャ紀行」や、自分自身のボローニャ訪問をきっかけとして、ボローニャという町に魅せられた一人です。実際ここには、これからの日本についての、大きなヒントが隠されているような気がします。やはり日本は、アメリカ型の自由資本主義には抵抗が大きそうですものね。
自分のブログにいろいろ思うところを書いてみたので、よろしければ読んでみてください。- skiyose 2011年4月25日 12:28
tapさんへ
コメントありがとうございました。
tapさんのBlogで触れられているように、地域主体、住民主体のまちづくりが、今回の震災の復興・支援の有効な手法であると私も思います。