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日本の広場(復刻版)

  • Posted by: skiyose
  • 2009年5月 9日 13:00
  • Books
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連休明けに、復刻版 日本の広場(彰国社刊)が届いてました。
この本は1971年「建築文化8月号 特集日本の広場」(彰国社)として発刊されたのだけれど、前年の70年という年は、その年にいたるまで全共闘運動・安保闘争・万博と社会が大きく変わろうとしていた時期でした。


都市デザイン研究体とは、伊藤鄭爾さんが中心となり、そのときどきの状況に合わせ、都市計画家、建築家、各大学の研究者などが自主的に参加する集 合体であったとのこと。そのメンバーに宮脇さんが参加し、当時、ゼミ5年生として、収録されている図版作成を手伝わせてもらいました。
それと併行して、その年の調査地の候補を決めるため、先輩達と車の中で寝泊まりしながら関西方面の集落を巡っていた時期でした。
(最終的に室津になったのですが、その経緯は「実測術」を参考にしてください)
この本の中で「日本の広場は、広場化することによって存在してきた。」と広場論を展開し、実証する目論見があったと思います。
当時、宮脇ゼミが、デザインサーベイという方法論を使い、集落などを実測し、広場化した空間を調査していたことに繋がります。
今、あらためて、この復刻された本を見ると、建築単体の実測から、集合体として繋ぐことによって、そこに広場的なものを見いだしていったことがよ く理解できます。
また、新宿西口地下通路、歩行者天国、歌舞伎町のコマ劇場前などで展開された反戦フォーク集会などが参加する人たちと共有することで広場化 されていったことなど、本来の広場として想定されていないところにそのような場が出現していたんだとあらためて思いおこすことができました。

この復刻版を発刊するにあたり、当時の関係者に対する編集者とゼミの先輩達の気遣いに感謝しています。

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